作編曲者のためになるか判らない
尺八 高座

前へ 次へ


シリーズ37

ホイットニーヒューストン様…追悼…

久しぶりに
マジメに
講座
のネタと思って
録音しようとしてたら、
訃報が…

…………………

一分間の黙祷


…………………

さて、
そんな訳で

今回は
おちゃらけるのは
憚りますので、

マジメに
粛々と
解説にいきます。

今回のテーマは
「音色」
です


まずは音源
I_Will_Always_Love_You


この曲
原調は
この録音より
半音低いのですが、
標準的な尺八郡で演奏を行う為
転調しました。

標準的尺八郡とは

1尺8寸管(D管)
1尺6寸管(E管)
2尺3寸管(A管)

のことです。

さて、

録音の
冒頭の部分から
00:42
の部分までは
2尺3寸管を用いています。

音色的には
柔らかい音色
とも
ぼんやりした音色
とも、
感じられると思います。

そして
00:43
から
1尺8寸管に
持ち替えています。

ここの持ち替えが
今回のキモです。

つまり、
2尺3寸管
の音色に
耳が慣れたところで、
1尺8寸管に
持ち替える。

ここで音色が
大きく変わらないように演奏したい

なので、ここでは
唇を脱力して
2尺3寸管
の音色に近い音を作っています。

そして
01:05
から、持ち替えているように聞こえますが、
実はここでは持ち替えてなくて、
オクターブが変わるのに乗じて
音色を変化させています。

02:05
再び
2尺3寸管
の出番となって、
音色の対比が
鮮明になっています。

もっとも、
ここは
録音マジックで、
エコー&リバーブ&定位変化
も付けていますので、
劇的に
音色が違いますが…

02:34
で、
1尺8寸管に
また持ち替え、

03:07
では、
転調に伴い
1尺6寸管に持ち替えています。

この部分は
1尺8寸管でも
比較的楽に演奏できるのですが、
1尺6寸の明るい音色が欲しくて
(まぁ、演奏も8寸に比べればナンボか楽です)
1尺6寸管に
しています。

尺八の管の長さは、
主に、調と音域で
イロイロ持ち替えますが、

音域的に許されるならば、
音色でも選択されることがある。

ということです。

それでは〜

(2012.02.14)
-------------------------------------------------

前へ  次へ

弦声竹鍵TopPage